今回は、相続手続きを楽にできる「法定相続情報一覧図」についてメリット・デメリットと取得方法などをお話します。
この記事はこんな方におすすめです。
- 相続人が複数おり、戸籍謄本の管理と提示が大変な方
- できるだけ効率よく相続手続きを行いたい方
- 不動産や土地を相続される方
相続で必要な戸籍謄本は集めたけれど、管理と毎回提示するのが手間という方も多いと思います。また、戸籍謄本の原本を提出しきってしまうと、再度戸籍謄本を取得しなければなりません。
今回の法定相続情報一覧図は、戸籍謄本を使って作成しますので
こちらの記事で解説した、戸籍謄本を取得した後のお話です。
法定相続情報一覧図とは
法定相続情報一覧図は、故人と相続人全員との関係性が一目でわかるように図にしたものです。
法定相続情報一覧図があれば、さまざまな相続手続きで故人と相続人の戸籍謄本の代わりに使用することができ、何通も戸籍謄本を取り寄せる手間やコストもはぶけます。
法定相続情報一覧図の作成は、自分で行った場合には無料です。手数料がかからないので、利用しやすい制度です。
法定相続情報一覧図は申出日の翌年から起算して5年間登記所に保存される(法定相続情報証明制度)ため、申出人であればこの間いつでも無料で再交付することができます。
法定相続情報一覧図を作成した方が良いケース
法定相続情報一覧図を作成した方が良いケースはこちらです。
ポイントは、相続財産の種類と相続人の人数です。
この2つが多いほど、戸籍謄本が必要な場面が増えるため法定相続情報一覧図が活躍する場面が増えます。
また、これらのケースでは戸籍謄本の枚数をかなり準備しなければなりません。
大事な書類を束で管理するのは大変なので、法定相続情報一覧図1枚で管理できるようになるのはとても楽になりますよね。
法定相続情報一覧図のメリットデメリット
法定相続情報一覧図のメリットとデメリットはこちらです。
とてもメリットのある法定相続情報一覧図ですが、デメリットもあります。
一部の金融機関や行政では法定相続情報一覧図が利用できない場合があります。念のため、提出先に確認をしておいた方が良いでしょう。
また、法定相続情報一覧図は申出をしてから発行まで1週間から10日程度かかります。即日発行できるわけではないので、必要な場合は余裕をもって早めに申請しておきましょう。
法定相続情報一覧図の作成方法
法定相続情報一覧図の作成は、必要書類を法務局に提出する必要があります。
まず必要書類はこちらです。
6.相続人が作成した法定相続情報一覧図は、相続人が作成し法務局に提出しなければなりません。
法務局-主な法定相続情報一覧図の様式及び記載例に提出様式と記載例がありますので、ご覧ください。
上記の書類を準備したら、下記のいずれかに提出します。
持参だけでなく、郵送でも提出可能です。
法定相続情報一覧図の手数料と注意点
法定相続情報一覧図の作成は無料です。また、法定相続情報一覧図が足りなくなった場合の再交付も無料です。これは安心ですよね。
一覧図の有効期限は登記所に登録されている5年間で、期限後に必要となった場合は再度申請し直さないといけないので注意しましょう。
法定相続情報一覧図は、費用が発生してしまいますが専門家に作成を依頼することができます。
過去の記事で紹介した、相続に関わる専門家は全部対応可能です。
不動産の名義変更や有価証券などの相続を専門家に依頼する予定であれば、まとめて依頼することで相続手続きの手間を減らすことができるでしょう。
相続の専門家は種類が多いため、どの専門家に相談すれば良いかわからなくなりますよね。そんな時にはこちらをご覧ください。
相続・遺言問題でお悩みの方は、一人で悩まずに専門家に相談しましょう。相談だけでも、相談内容・居住地に応じた専門家の紹介などサポートを受けることができます。
まとめ
法定相続情報一覧図は、亡くなった方と相続人の関係を一覧図で証明できる書類です。
法務局の登記官が法定相続情報一覧図を証明してくれるので、戸籍謄本等のかわりに相続手続きの添付書類として活用できます。
大切なのはこの3点です。
- 手続き時に大量の戸籍謄本を提出しなくて良くなり、相続の手間を減らせる。
- 発行と再交付は無料、再交付の回数も制限なし
- 申出してから交付されるまで1週間から10日程度かかる
相続財産の種類が多い・相続人が多い場合は戸籍謄本の管理と提出が大変になります。
そんな時は、法定相続情報一覧図を作成することで大きく負担を減らすことができます。
自己申請が難しいと感じる場合でも専門家に作成を依頼できますので、ぜひこちらの相続サポートを活用してもらえればと思います。
相続・遺言問題でお悩みの方は、一人で悩まずに専門家に相談しましょう。相談だけでも、相談内容・居住地に応じた専門家の紹介などサポートを受けることができます。
それではまた!
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